英語の勉強方法としてとても人気の「瞬間英作文」。森沢洋介先生の「どんどん話すための瞬間英作文トレーニング」が火付け役となり、今は様々な瞬間英作文の本が出ています。
ただ、気になるのが「瞬間英作文は意味ない」という多くの声。瞬間英作文に限らず、全ての練習に対して言えることですが、正しく取り組まないと効果は薄いということです。
私は瞬間英作文のトレーニングを通して、英会話においてスムーズに英語が出てくるようになってきた人たちをたくさん知っています。正しく取り組めば、絶対に効果は出ますので、今回は瞬間英作文の正しい取り組み方とその効果についてご紹介していきます。ぜひ最後までご覧くださいね♡
瞬間英作文とは
瞬間英作文とは、日本語の短い文を瞬時に英語に変換するトレーニングです。
実際に瞬間英作文をやってみましょう。
下記の日本語を見て、瞬時に英語に変換してみてください。

まずは中学1年生レベルからスタート!
クリックすると答えが表示されます
私たちはバスで学校へ行きます。
We go to school by bus. (一般動詞)
テーブルの下に猫がいます。
There is a cat under the table. (There is/are )
今日、東京は暑いですか?
Is it hot in Tokyo today? (時・天候・距離・状況などを指すIt)



次は中学2年生レベルです!
クリックすると答えが表示されます
私の妹は私より注意深いです。
My sister is more careful than I am. (比較級)
彼は、妹が英語を勉強しているのだと思った。
He thought that his sister was studying English. (that節)
私たちは5年間友達です。
We have been friends for five years. (現在完了)



最後は中学3年生レベルです!
クリックすると答えが表示されます
私は彼女がどこに住んでいるのか知りません。
I don’t know where she lives. (間接疑問文)
私の父が運転する車はとても古いです。
The car which my father drives is very old. (関係代名詞)
もし私があなたなら、この大雨の中出かけません。
If I were you, I wouldn’t go out in this heavy rain. (仮定法)



お疲れ様でした♡
どうでしたか?中学の時にしっかり英語を勉強していた方は問題なく英語が出てきたかもしれません。
ただ、大切なのは瞬時に英語に変換できたか?ということです。英会話では、言いたいことが瞬時に出てこないと会話が成り立ちません。こちらが言おうとすることを辛抱強く待ってくれるのは英会話の先生だけです。普段から、瞬時に英語が出せるように練習をしておく必要があります。
「言いたいことが口から出てこない…」その壁を克服してくれるのが瞬間英作文です。
また、先ほどのチェックの答えの欄にどの文法を使ったものかという説明も()でつけていますが、そもそもその文法についてよく知らない・わからないという方は、瞬間英作文を始める前に、中学英語に特化した本から始めた方がいいと思います。もちろん瞬間英作文に取り組みながら文法も自然と覚えていくこともできないことはないのですが、途方もなく時間がかかります。瞬間英作文は「文法を学ぶためのトレーニング」ではなく「文法を使えるようになるためのトレーニング」です。瞬間英作文に取り組む前に、基礎文法はある程度頭に入れておくことをお勧めします。
では、これから瞬間英作文の取り組み方やポイントについてご紹介していきます。
瞬間英作文の取り組み方
ここで瞬時に出てこない場合はすぐに答えを見てください。


練習の前にまずは正しく理解することが重要です。
正確に理解していない状態で瞬間英作文を何周回しても意味ないので、わからない単語・文法・構文は必ず調べ、疑問点がない状態にしておきましょう。
発音・アクセントが不明な単語も音声を聞いて確認しておくと、後々リスニングに役に立ちます。


答えの英文を見て、3回〜5回音読します(回数は目安です)、ある程度スラスラ言えたらOKです。
初めから変な癖がつくのもよくないので、発音・アクセント(強弱)・イントネーション(高低)までモデル音声に寄せられたら尚ベターです。
私はあまり音声を聞かずに英語をたくさん声に出して練習しましたが、おかげで変な発音を習得してしまい、矯正するのにかなりの努力と時間を使いました。最初から身につけた方が断然楽ですよ!


英文を隠して、3回〜5回英作文をします(回数は目安です)。
ここで大切なのが日本語をただ英訳する作業にならないこと。その英文が話されている(使われている)状況をイメージしながら、またはその英文を自分の言葉として誰かに伝えているような気分で話してください。
最初はゆっくりでもいいです。ただ2回目、3回目と進むたびに出すスピードを上げられるようにし、最終的にはスラスラ言えるようになるまでやっていただきたいです。
これができたら次のページに進んで、この【STEP1〜4】を繰り返します。


今回進めた分を一気に復習しましょう。
ただ軽くチェックするぐらいで大丈夫です、言えなかったからと再度音読したり英作文練習をしたりはする必要ありません。
10文につき、この【STEP1〜5】に要する時間は
英語初級者:30分〜1時間
上級者:10分〜15分
これはSTEP2の単語や文法の理解の部分に要する時間の差だと思っていただければいいと思います。なので英語初級者の方は覚悟して臨んだ方がいいと思います。ひたすら調べながらやっていると非常に時間がかかるので、「このペースでやってたら1冊終わらせるのにどれだけ時間かかるんだ…」と思ってしまうかもしれません。
ただ調べる時間は短ければ短いほどいいというわけでもなく、ここにかけた時間は後々宝物となるはずです。それぐらい大切なパートとなりますし、ここを中途半端にして上級者と同じような時間で仕上げようとしてもあまり意味はありません。地道に基礎力を身につけていきましょう。
瞬間英作文のポイント
今回参考にさせてもらっている「どんどん話すための瞬間英作文トレーニング」著者の森沢洋介さんは次のようにおっしゃっていますので、そのまま記載させていただき、私からもコメントしますね!
簡単な文を数多く作る
最初の2000~3000文は、中学レベルの文法・構文(厳密には英語で実際によく使う文法・構文)の超やさしいものをひたすらやるのがお勧めです。



中学レベルの英語で、普通の英会話は十分できます。
スピード、滑らかさを重視する
当然ですが、英会話では、言いたいことが瞬時に出てこないと会話が成り立ちません。ですので、普段のトレーニングで、瞬時に言えるようにトレーニングしておく必要があります。



英会話において沈黙の時間は相手にとっても不安になります。なるべく2秒以内のレスポンスを目指して練習しましょう。
暗記しない
瞬間英作文は、日本語文を見て、状況をイメージして、英語でそれに相応しい語彙・構文・文法に置き換えるトレーニングと言えます。ですので、丸暗記してしまうとあまり意味がありません。



ここで鍛えたいのは言いたいことを英語に変換する力です。暗記に走ったら、暗記したものしか使えなくなります。覚えるのではなくて、考える!!
瞬間英作文を効果的にするために気をつけたいこと
ただ英訳するだけだと意味がない
よくありがちですが、日本語を見てただ機械的に英語に訳していくことは間違ったやり方です。
例:「私は→I」「車を→car」「2台→two」「持っています→have」
「私は車を2台持っています」という例文にしても、自分が車を2台持っている状況のイメージと英文をリンクさせる必要があります。例えば、昨日あったことを誰かに話したいと思った時、まず昨日の出来事のイメージを頭に思い浮かべてそれから言葉にしますよね。その時に、頭の中で一語一語組み立てることは絶対ないはずです。その状態を目指します。




文法のパターンを使いこなす
そもそも文法とは「文の法則」のことで、「こうなったら、こうなるよ」というパターンのことです。イメージから英語に変換するときに、このパターンをどれだけ自分のものにしているかというのが鍵となります。


瞬間じゃなくてもいい
先ほど「スピード、滑らかさを重視する」と言っておいて、真逆の事を言っているかのように思えますが、最初のうちは…ということです。言語を習得するためには考えることは必要不可欠!最初のうちは「えっと、主語はこうで、動詞はコレでいいのかな?あれは英語で何と言えばいいんだろう…?」とゆっくりでもいいのでいっぱい考えて英語を出してください。今は遅かったとしても、何度も繰り返していく中で、徐々に英語を変換するスピードが上がってきます。これもただただ練習あるのみです。瞬間的に英語を出すために無理して暗記に走るよりも、ゆっくりでもいいので、どう英語で表現すればいいのかいっぱい考えることが大切です。
瞬間英作文おすすめ教材



私が持っている瞬間英作文の本と使ってみての感想をお伝えします!あくまで文法が少し苦手なビギナーを想定してのコメントです。
どんどん話すための瞬間英作文トレーニング


森沢洋介の話せる瞬間英作文 ビジネス:英文別


*音声を聞くには本の中に記載されているパスワードが必要です
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7日間で学べるぼくらの瞬間英作文
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オンライン英会話などと併せて行うと効果的
瞬間英作文でスピーキングに必要な文章構成を練習したら、実際に相手と話す中でアウトプットしてみましょう。インプットした知識は、アウトプットして初めて自分のものになります。
本→実践→本→実践を繰り返していきましょう。


私も36歳から英語をリスタートした人です。高校生の時の私と比較すると、昔の私の方が圧倒的に記憶力などはありますが、今の私の方が英語力は圧倒的に高いです。むしろ、あの時の私に勉強方法を教えてあげたい……そうすれば英語に挫折することはなかったのに。
英語を学ぶのに年齢は関係ないですよ、大人は大人のやり方で賢く攻めればいいだけです。
年齢なんかで自分の可能性を諦めないで頑張ってくださいね♡
最後まで読んでくださりありがとうございました。
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