
前回までのあらすじ
レイナは他の男と結婚するために街を出て行った。その事実が受け止められずに圭吾は落ち込む。

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第8話「忘れるための婚活」
scene 1
レイナがいなくなってから、
俺は少しだけ
仕事に逃げるようになった。
忙しいと
何も考えなくて済む。
考えなくて済む時間だけが、
救いだった。
でも、
夜になると結局思い出す。
あの声。
あの匂い。
あの距離。
もう戻らないと分かっているのに、
頭のどこかが
まだ期待している。
それが
自分でも気持ち悪かった。
ある日、
同年代の知り合いと飲んだ。
「圭吾、結婚しないの?」
軽い口調だった。
でも妙に刺さった。
しないんじゃない。
できないんじゃない。
したいとも思っていた。
ただ、
いつも「今じゃない」を
積み上げてきただけだ。
「仕事が落ち着いたら」
口に出した瞬間、
自分で笑いそうになった。
いつ落ち着くんだよ。
帰り道、
駅のホームで
スマホを開いた。
指が勝手に動いて、
婚活サイトを検索していた。
理由は分からない。
ただ、
何かを始めないと
このまま一生
同じ場所にいる気がした。
申し込み画面で
年齢を入力して、
職業欄に手が止まる。
社長。
たった二文字なのに、
急に現実味が増した。
俺は何をしてるんだ。
情けないのに
やめられなかった。
「結婚したいですか?」
画面の質問に、
しばらく答えられなかった。
したいのか、
したくないのか。
正直、分からない。
でも、
一人で生きていく覚悟もなかった。
気づけば、
登録ボタンを押していた。
何かが変わる気がした。
変わらなかったとしても、
変わろうとしているふりぐらいは
できると思った。それが
婚活を始めた理由だった。

scene 2
婚活パーティーの会場は
思ったより明るかった。
清潔な照明。
笑い声。
ぎこちない会話。
みんな必死なふりをしながら
必死なのを隠していた。
俺も同じだった。
受付で名前を書いて
番号札をつける。
その瞬間だけ
自分が急に惨めに思えた。
俺は社長で、
仕事も順調で、
生活にも困っていない。
それなのに
こういう場所にいる。
レイナの「ツーツーツー」が、
まだ耳の奥に残っている。
それを振り払うみたいに
目の前の席に座った。
次に案内された席で
ある女性と向かい合った。
落ち着いた服装。
派手さはない。
プロフィールシートを見ると
「34歳」と書かれていた
レイナと同じ歳…
俺の方を見て笑ったときに
空気が柔らかくなった。
「初めまして、あんずです。」
声も
ちょうどいい。
媚びていない。
でも、壁も作っていない。
会話が始まると
すぐに分かった。
この人は
ちゃんと人の話を聞く。
相槌がうまいとか、
盛り上げ方が上手いとか、
そういう技術じゃない。
ただ、
ちゃんと向き合おうとしてる。
一緒にいたら、
穏やかな未来が想像できた。
落ち着いてる。
大人だ。
レイナと同じ歳なのに
全然違う。
あいつはいつも
俺の反応を楽しんでいるだけで。
……比べるな。
この人は、レイナじゃない。
変な駆け引きもしないし、
人を試すようなこともしない。
全員との会話が終わり、
いよいよマッチングの時間になった。
第3希望まで
気に入った相手の番号を書けるらしい。
俺は迷わず
あんずちゃんの番号を書いた。
理由はなかった。
ただ、
レイナと同じ歳でも
正反対の彼女は
間違いじゃない気がした。

あとがき
あんず第8話をご覧いただきありがとうございます!
圭吾sideを読んでいただきありがとうございます
今回はこの話を書いてみたきっかけについてお話しようと思います
正直言って
圭吾さんには何の思い入れもないし
むしろ、あの人との出会いは
「時間の無駄だったなー」としか思ってないです
今回、改めて圭吾編を書いてみようと思ったのは
可愛い女性を描いてみたかった
それだけです
これまで読んできてくださった方であればご存知かも知れませんが、
主人公のあんず(つまり私)は顔をまともに描いてないんですよね
左:レイナ 右:あんず(私)


なんでかと言うと
私自身、私の顔があまり好きじゃないから
自分の話をネタにする以上
主人公は自分自身になってしまうのですが、
自分のことを美人にも描きたくなかったし
不細工にも描きたくなかったんです
私は結構しっかりメイクするタイプなのですが、
メイクして、自分を綺麗に見せて、
そんな私を見て
「美人」だと言ってくれる人もいたし、
男性からも「可愛い」と言ってもらえてたけど
鏡で見るすっぴんの自分は自分でそうは思えなかった
あーもっと可愛く生まれたかったな〜
くそ〜!!!!
と思いながら毎日メイクしてました
その劣等感が原因で
「あんず」が生まれてしまったと言っても過言ではないです
だから圭吾さんから聞く「レイナ」
一度も会ったことないし、
顔も知らないけど、
きっと私にはない自然の美しさが彼女にはあるんだろうなと
勝手に敗北感を感じていましたし
圭吾さんをそこまでさせる彼女が心底羨ましかった
今回圭吾編を進めていく中で
「レイナはきっとこんな人だろうな」と
想像しながらレイナを描いてましたが
思いの外
レイナを描くのが楽しかった…!
なんでなんだろうな
自分がそんな顔になってる気分だったのかな
じゃあ、あんずもいよいよ顔描いちゃう…?


いや、あんずは今のままでいいや
「私が密かに持つ劣等感=あんず」
という公式ではあるものの
この「あんず」も私の一部であって
無視できないんですよね
それに劣等感って悪いことばかりじゃないと思うんです
もっと「きれいになりたい」と思ってるから
感じている感情だと思うので
その正直な気持ちに素直になれば
私はもっと努力できるはず…
だから私はそんな自分の正直な思いに応えるような形で
これからも頑張ってメイクしようと思ってます
そして、いよいよ圭吾sideに当て馬役のあんずが登場したものの…
ここで終わります
私的にもういいや〜って感じですww
でも圭吾編を通して
レイナが描けてよかったです
続きが気になる方がもしいらっしゃる場合は
すみません、圭吾編見てください!


\ よく当たる性格分析がポイント?/











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