35歳「今更恋をする」第4話

前回のあらすじ

ラファエルさんは実行委員会に入れないけど、代わりに担当してくれそうな留学生探しを手伝ってくれると言う。

\ 私の友達もココで出会ってました✨/

目次

第4話「思いがけない流れ」

scene1

チョンホと一緒に
待ち合わせ場所へ向かう。

私たちの姿を見つけると、
ラファエルさんは
一瞬きょとんとした顔をしてから
少し残念そうに言った。

「え?
なんでチョンホも、ここにいるの?」

「今日は日本語教室があったんだよ。
元々、あんずは俺の先生なの」

チョンホも
どこか不機嫌そうに答える。

すると
二人は突然、英語で話し始めた。

私は英語が分からない。

だから
二人が何を話しているのか
ほとんど聞き取れない。

でも、
一つだけ分かることがあった。

ラファエルさんって、
チョンホのことが
本当に大好きなんだな。

めんどくさそうに答えるチョンホに対して、
ラファエルさんは
顔を生き生きさせながら
ずっと話しかけている。

見た目と違って
お茶目な人なんだな、
ラファエルさんって。

「ところで、
今日はどこに行くんですか?」

二人の会話を遮るように
私は聞いてみた。

「留学生サポートセンターってとこだよ」

ラファエルさんは
いつもの笑顔で答える。

「そのセンター、
この地域の国際化を進めるために
いろんな交流事業をやってるんだ」

そんな場所があるなんて、
私はまったく知らなかった。「ほとんどの大学と連携してるから、
情報もかなり持ってる。
きっと、助けになると思うよ」

scene2

留学生サポートセンターでは
ちょうど留学生向けのイベントが行われていた。

どうやら
就活セミナーらしい。

日本人スタッフが、
留学生たちに向けて
お辞儀のしかたや
面接での受け答えについて
丁寧にレクチャーしている。

「あら、ラファエルさん。
今日は来ないって言ってたのに、どうしたの?」

そう声をかけてきたのは、
スーツに身を包んだ
きりっとしたショートカットの女性だった。

「日本で就活する気になった?」

冗談めかして聞かれ、
ラファエルさんは苦笑しながら首を振る。

「いや、セミナーじゃなくて。
今日はちょっと相談があって来たんだ」

そう言って
今回のイベントの話を説明してくれた。

女性スタッフは
興味深そうに耳を傾けてくれていた。

けれど、
少し申し訳なさそうにこう答える。

「このセンターは
大学との連携は確かにあるけれど、
一人一人の留学生まで
管理しているわけじゃないの」

「だから
誰かを紹介する、というのは…
正直、難しいわね」

ここでも、ダメか。

そう思った、
その瞬間だった。

「あのー…
その話、もう少し詳しく聞きたいんですけど…」

声のした方を見ると、
隣に座っていた
わりと若い男性がこちらを見ていた。

突然のことで
私は一瞬、言葉を失う。

すると、
女性スタッフがすぐに助け舟を出してくれた。

「こちらは、柳さん。
F大学の学生課の職員さんなの」

「今日は、
セミナーに参加する留学生の引率で
ここに来てくれてるのよ」そして
この偶然の出会いが、
私のイベントを
思ってもみなかった方向へ
動かしていくことになる。

scene3

私は、その場で
イベントのことについて説明を始めた。

柳さんは
私が渡した資料に目を落とし、
しばらく黙って目を通してから
ぽつりと口を開いた。

「実は…
うちの大学の留学生会、
あまりにも活動していなくて」

「そのせいで、
予算がかなり余ってしまってるんです」

もう来年度の予算は
すでに決まっている。

けれど
今のペースのままだと、
再来年は大幅に削られてしまうらしい。

「だから、
来年は何かしら取り組みたいと
思ってはいるんですが…」

「なかなか
きっかけがなくて」

私は思わず、
身を乗り出して聞いてしまった。

「じゃあ、その大学の留学生たちが
実行委員会にも
参加してくれるってことですか?」

そう質問したのは
チョンホだった。

柳さんは
迷いなくうなずく。

「僕は、
ぜひやらせたいと思っています」

そうしないと
留学生会の予算が減ってしまう

予算が減ると、
本当に何も活動できなくなってしまうから」

一瞬、
空気が前向きに動いた気がした。

…けれど。

「ただ、
問題が一つあって」

その一言で
私は思わず身構える。

「うちの留学生会の会長が
やる気になるかどうか、なんです」

柳さんの話によると、
その会長は
留学生全体から慕われていて
リーダーシップもある人物らしい。

ただし。

かなりの、
めんどくさがり屋。

留学生会の会長でありながら、
これまで一度も
自分から企画を立ち上げたことがないという。

「できれば…
一緒に、彼を説得してもらえないでしょうか?」

そう言って、
柳さんは深く頭を下げた。私とチョンホは
思わず顔を見合わせた。

あとがき

あんず

第4話をご覧いただきありがとうございます!

柳さん、登場!
この人は今でも連絡を取り合ってるし、
普通に一緒に遊びに行きます

この話に出てくる人たちは
もう今や連絡が取れなくなった人たちばかりなのですが
(まあ色々あったんでね…)

今でもやりとり(頻度高めの)が続いているのは
まなみさんと柳さんの二人だけです

柳さんは男性ではありますが、
恋愛に本当に興味がない人なので
私たちの間には友情しかないです
本っ当に貴重な存在!!

大好き!!!
友達としてね!!!

\ よく当たる性格分析がポイント?/

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